朝倉 瑞希
西洋古典学ライター
西洋古典学を専攻し、古代ギリシャ・ローマの社会制度を研究。イタリア・ギリシャでの遺跡調査経験を活かし、古代地中海世界の政治・文化・日常生活をストーリーとして伝えます。
西洋古典学修士。在学中にイタリア・ギリシャの遺跡調査プロジェクトに参加。歴史教育メディアで執筆中。
朝倉 瑞希の記事 (6)
古代ギリシャの歴史|ポリスと哲学の全体像
アクロポリスの丘に立ち、標高156mの岩山から港と市街を見下ろすと、古代ギリシャが一つの国家ではなく、山と海に区切られた小さな共同体の世界だったことが腑に落ちます。
パルテノン神殿の歴史|建築技術と政治背景
紀元前447年に着工し、前438年に主要部が完成、装飾は少なくとも前431年まで続いたパルテノン神殿は、単なる「古代ギリシャの名建築」ではありません。アクロポリスの坂道を登るにつれて風が強まり、海抜約156mの丘上からアテネ市街がひらける瞬間、この建物が都市そのものを見下ろす象徴として据えられた理由が、
古代オリンピックの起源|競技種目と歴史
オリンピアの発掘された競技場跡に立つと、約190mの一直線が思った以上に長く、焼けつく日差しの下でその距離を走る行為が、単なるスポーツではなく祭祀の一部だったことを身体で理解できます。
ペルシア戦争とは|マラトンの戦いからサラミスまで
--- マラトン平野に立つと、海から上がってくる軍勢の背後にゆるい丘陵がのび、逃げ道も攻め道も地形そのものに決められていたことが腑に落ちます。サラミス水道では、入りきれないほどの艦が狭い海面で折り重なる光景を思い浮かべるだけで、
アレクサンドロス大王の生涯と帝国|東方遠征と分裂
ガウガメラの乾いた平原を思い浮かべると、長さ5〜6mのサリッサが林のように突き出す正面の圧力と、その脇をヘタイロイが一気に裂いていく速度だけで、アレクサンドロス3世がなぜ前336年から前323年という短い在位で世界帝国を築けたのかが見えてきます。
トロイア戦争の真実|神話と考古学の現在地
トロイア戦争は、神話としてはあまりに有名なのに、史実として語ろうとすると急に足元が揺れます。筆者自身、大学院でイーリアスの原文を講読したとき、あれほど知られた木馬が本編には出てこないと本文で確かめ、遺跡調査では層位の読み違いひとつで結論が変わる現場感覚を学びました。