最新記事
テオティワカン|太陽のピラミッドと謎の巨大都市
テオティワカンは、メキシコ中央高原に築かれた古代メソアメリカ最大級の計画都市でありながら、誰が造ったのか今も分かっていない都市である。『神々の都市』という名も、建設者ではなく、数百年後に廃墟を見つけたアステカが与えた後世の呼び名にすぎない。
ギリシャ神話の怪物図鑑|メドゥーサ・ケルベロス15体
ギリシャ神話の怪物は、メドゥーサ、ミノタウロス、ケルベロス、ヒュドラといった名前だけが先に知られやすいが、実際には系譜・討伐者・配置場所の3軸で見ると、ばらばらだった像が一本の地図として立ち上がる。
ゾロアスター教とは|世界最古の善悪二元論と拝火信仰
ゾロアスター教は、古代ペルシアの祭司ザラスシュトラが紀元前650〜600年頃に説いた、善悪二元論を核とする世界最古級の宗教である。アフラ・マズダーとアンラ・マンユが対立し、火は真理アシャを映す象徴として拝火神殿で守られてきた。
エジプト神一覧13柱|アヌビス・ホルスの見分け方
古代エジプトの神々は、1500以上の神名が文献に残る一方で、実際の壁画や像に何度も現れる中核は限られている。エジプト神話を覚えにくいのは記憶力の問題ではなく、神をどの手がかりから引くかという設計の問題であり、本記事では頭部の動物・冠・持ち物の3層から逆引きする形で整理していく。
ヴァイキングとは|船・社会・神話でわかる実像
ヴァイキングは、793年のリンディスファーン襲撃から1066年のスタンフォード・ブリッジの戦いまで、北欧のデーン人・ノルウェー人・スウェーデン人の一部が季節的に遠征へ出た約270年の現象である。
死者の書とオシリスの審判|心臓の計量と来世
『死者の書』は、新王国時代の古代エジプトでパピルスに記され、副葬された葬送文書である。大英博物館に残るアニのパピルスの断片を薄暗い展示ケースで見たとき、天秤の目盛りよりも先に死者の表情が目に入ったが、この文書の核心もまた、そうした審判の場面にある。
ドルイドとケルト人|文字なき社会の信仰と実像
ドルイドとは、紀元前5世紀頃から紀元1世紀にかけてのケルト社会で、祭司・法官・教育者・医療者・天文観測者を兼ねた知識階級である。森の魔術師という像は後世の脚色に近く、実際には王や戦士貴族の判断にも影響を及ぼし、兵役と貢納を免除された特権層でした。
古代ローマ庶民の一日 食事・住居・娯楽のリアル
古代ローマの庶民の一日は、日の出から日没までを12等分する不定時法のうえで動いていた生活であり、夏の昼1時間が約75分、冬は約44分に伸び縮みする世界でした。西洋古典学を学び、イタリアの遺跡調査でインスラの遺構や浴場跡に立つと、そこには現代のアパートや銭湯と地続きの生活感が残っていて、
古代の武器と防具|グラディウス・ファランクス・スクトゥム
グラディウスとは、古代ローマ軍団歩兵がピルムとスクトゥムとともに用いた短剣であり、刃渡り約45〜50cm、重量約700gという寸法が、密集白兵戦に合わせて設計されたことを示しています。
エトルリア人とは|ローマの礎を築いた謎の文明
エトルリア人とは、紀元前9世紀ごろから前1世紀まで中部イタリアに栄えた先住民族で、ローマが世界帝国になる前の地中海世界で重要な位置を占めた文明である。自称はラスナ、ローマ人にはトゥスキやエトルスキと呼ばれ、周囲のラテン人とは異なる独自言語を話したため、古代から「謎の民族」と見なされてきました。
縄文時代と弥生時代の違い|土器・食・暮らしで比較
縄文時代と弥生時代は、日本列島の古代史の中でも、食料の得方が暮らし全体を分けた転換点です。縄文は紀元前13,000年頃から約1万年以上、狩猟・採集・漁労で自然の恵みを多種少量に受け取り、弥生は約3000年前に伝わった水稲耕作で米を安定して蓄える社会へ変わりました。
三星堆遺跡の謎 黄河文明と異なる青銅仮面文明
三星堆遺跡は、中国四川省広漢市にある古蜀王国の都城跡で、殷王朝とほぼ同時代に黄河文明とは異なる青銅文明を築いた遺跡です。河南省の殷墟で中原の青銅礼器を見たあとに三星堆博物館の縦目仮面に向き合うと、同じ「青銅器」という言葉では括れない造形思想の断絶がはっきり見えてきます。